2010年6月5日土曜日

生田緑地ばら苑 ばら図鑑 クリムソンデューク




クリムソン・デューク 1963年 Alain A. Meilland フランス mr
Crimson Duke   紹介者 The Conard-Pyle Co.    R3

(Happiness × Independence) × Peace

卵形の蕾、深紅、花径10~13㎝、45~55弁、高芯カップ咲き、中程度の香り。葉は革質、暗い。強健、直立性、低く茂る。

2010年6月2日水曜日

生田緑地ばら苑 ばら図鑑 ブラッシュマルラン


ブランシュ・マルラン 1941年 Charles Mallerin フランス w
Blanche Mallerin

紹介者 A. Meilland / The Conard-Pyle Co.

Edith Krause × White Briarcliff

花名に自らの名を記した自信作。

尖った長蕾、花径12㎝の大輪、ふっくらとした33弁、澄んだ白色剣弁高芯、芳香がある。直立性。葉はビルゴほど細かくないがビルゴに似ている。弁数がビルゴよりずっと多い。ホワイト・スワンやスレイベルスのようなクリーム黄色みが少ない。葉は革質で、光沢がある。強健。

生田緑地ばら苑 ばら図鑑 ステファニードモナコ


ステファニードモナコ フランス メイアン 1971年

生田緑地ばら苑 ばら図鑑 エル


エル フランス メイアン 1999年

2010年6月1日火曜日

生田緑地ばら苑 ばら図鑑 ラフランス



ラ・フランス 1867年 Guillot et Fils       フランス lp 
La France       (Jean-Baptiste Guillot) 

Mme. Victor Verdier × Mme. Bravy (推定)
育種ブームが盛り上がる中、交配親はマダム・ファルコの実生、または当時人気を二分した、ヨーロッパで育成された耐寒性、強健性のハイブリッド・パーペチュアル系統のマダム・ヴィクトル・ヴェルディエ × 中国のバラを導入してできた四季咲き性で剣弁高芯咲き、芳香性のティー系統のマダム・ブラヴィ等諸説あり、はっきりした記録はない。

明治から大正時代に「天地開」といった品種と同じ物と考えられる。

フランス・リヨンの育種家、ジャン・バプテスト・ギョーが花名に祖国の名を付けたほどの自信作。フランス・リヨンの園芸協会によって選ばれたまさに理想のバラでした。

ハイブリッド・ティーの最初のバラとして世界的に有名で、重要なバラ。イギリスのヘンリー・ベネットがHT第1号に位置づけた。本種によって木バラが大輪四季咲き性を獲得したとされ、園芸史上、バラが他の花木を凌ぐ位置を築く礎となった。

尖った長蕾、最近のHTに比べれば丸みがあり、カップ咲きに近い剣弁抱え咲き。花径9~10㎝、45+15弁、雨にあたると開かないこともある。明るいピンクで、裏弁は濃いピンク。外側の花弁が反り返ると、内と外とのコントラストが面白い。花首はあまり強くなく、うなだれて咲く。枝全体が細めだが、しなやかで張りがある。花付きはよい。オールドローズのダマスク香とティー香を含むが、芳香が強いのは両親の性質を受け継いだもの。

樹高1.2×1.0m、株立ちはよくまとまり、冬も枝の枯れ下がりが少ない。新芽は柔らかいブロンズ色。若枝や成枝は黄色みを帯び、棘は比較的少なく、茶褐色で鋭い。古幹は黒みを帯びた茶褐色で、灰白色の斑紋と縞が現れ、棘は灰白色になる。葉は黄を帯びた浅緑色で目立ち、半光沢がある。葉軸は明緑色。小葉は丸みを帯び、5~7枚である。強健。

日本では高温多湿のためか、ウイルスにより弁質が薄くなっているように感じられる。また花の大きさは、日本で咲く物が130年前の欧米のデータと比べて貧弱なのは残念である。(LA ROSE ばら・花図譜 鈴木 省三著 1990年発行 ㈱小学館より)

新しいタイプのバラと高く評価されたが、実をつけることがほとんどなかったので子孫は少ない。このバラ以降、HTが主流となり、現代バラ(モダンローズ)の時代が幕を開けます。切り花として流通している1輪咲き品種は多くがこの系統に含まれます。

ハイブリッドティを確立した歴史的な品種です。生田緑地ばら苑に 何株か植栽されていますが、違っている可能性があり、村田ばら苑に無理を言って今年入れてもらいました。
温室で栽培管理をしていたので、早い時期 に咲いています。 ダマスク系の強香種

生田緑地ばら苑 ばら図鑑 ランデブー



ランデブー 1953年 Francis Meilland フランス mb   R7
Rendez-vous (Day of Triumph)    (他に同名4品種あり)

紹介者
Universal Rose Selection / 1955年 Breedlove Nursery

Peace × Europa

卵形の蕾、花径14㎝の大輪、50~65弁、カップ咲きで、芳香あり。サーモンを帯びた濃ローズピンク、弁縁はより薄い。剣弁高芯の正しい花容はピースとよく似ている。がっちりした花梗、革質で、濃緑の照り葉、強健な株立ち。直立性で、低く茂る。

生田緑地ばら苑 ばら図鑑 レディーエックス


レディー・エックス Lady X フランス m 1965年  M

実生×Simone、淡いラベンダー色でときとして弁端が濃くなります。スマートな蕾からゆっくりと展開する花形の美しさは、いかにもフランスらしいエスプリを感じる名花。

生田緑地ばら苑 ばら図鑑 レディメイアン


ルーシー・クラムフォン フランス or 1960年  R2

交配親は名花ピースとバッカラ コーラルピンクの香りの良い品種です。

生田緑地ばら苑 ばら図鑑 ルーシークラムフォン


ルーシー・クラムフォン 1960年 Kriloff, Michel フランス or
Lucy Cramphorn (Maryse Kriloff)   R2

紹介者 Cramphorn's Nursery

Peace × Baccara

コーラルピンクの香りの良い品種です。

信号機の赤、よい形、花径13㎝の大輪、40弁、芳香あり。光沢のある葉。強健、直立性。

生田緑地ばら苑 ばら図鑑 ローズドフランス




ローズ・ド・フランス 1942年 Gaujard, Jean フランス op U7 
Rose de France   (他に同名2品種あり)

剣弁盃状咲きの大輪種。すっきりしたローズピンクの花色がよく目立ち、美しい。多花性で、切花にすれば香りも楽しめる。鉢植えに向く。黒点病・うど んこ病に耐性がある。

卵形蕾、輝くサーモンピンクにオレンジのぼかしが入る巨大輪。20~25弁、微香。葉は光沢のある濃緑色で棘やや多く、直立性。矮性。

生田緑地ばら苑 ばら図鑑 マジョール



マジョール (タンヤ) 1960年 Combe フランス ob   U5
Majeure (Tanya)

紹介者
Vilmorin-Andrieux 仏 / Jackson & Perkins Company 米

Peace × (Peace × Orange Nassau)

高芯咲き、花径12~13㎝、45~50弁の巨大輪。杏色がかった橙色。尖った蕾は長くて大きい。弁質は厚い。中程度の香りをもつ。

直立性。葉は革質で、光沢がある。強健。

1960年代の濃いオレンジ色の少なかった時代に、名品種として愛培されたが、弁がやや不正形に崩れることがある。

生田緑地ばら苑 ばら図鑑 マダムキャロラインテスト


マダム・キャロラインテスト Mme Carolime Testout フランス 1890年 

ラ・フランスと並ぶハイブリッドティーの草分け的存在。作出者のジョセフ・ベルネ・デュシェと言えば、世界初の黄ば らの交配種ソレイユ・ドールを作出した育種家として有名。ラ・フランスに似て、丸みを帯びた咲き方になる古き良き銘花。強く甘いティー系の
強香種

生田緑地ばら苑 ばら図鑑 マダムクリロオフ


マダム・クリロオフ フランス 1944年

生田緑地ばら苑 ばら図鑑 マダムコシェコシェ



マダム・コシェ・コシェ 1934年 Charles Mallerin フランス op
Mme. Cochet-Cochet                       U5

紹介者 The Conard-Pyle Co.                 

Mrs. Pierre S. duPont × Cecile Walter

非常に長い蕾、淡いサーモンピンク大輪で30弁、カップ咲き。暗緑色の大きな照り葉、花付きのよい強健種。

1932年バガテル金賞。

あたたかいオレンジサーモンの花色に爽やかなティーの香りを持つ品種です。細枝性で樹も良く育ち、細いステムの先に重たげにうつむいて開花します。 ティーローズの面影を濃く残す、しなやかさと繊細さが魅力です。 中香種

生田緑地ばら苑 ばら図鑑 マダムデュドンネ







マダム・デュドンネ 1950年 Francis Meilland フランス rb
Mme. Dieudonne                        U2

(Mme. Joseph Perraud × Brazier)
× (Charles P. Kilham× Capucine Chambard)
  
鮮やかなローズ赤に裏弁濃黄色、花径10~13㎝、細長いチューリップ形。その対照が実にきれいな、中大輪。高芯で長蕾、やや退色しやすい欠点はあるが直立性で花付きのよい強健種、フォーティ・ナイナーより朱が弱くやや小型。葉は暗く、光沢がある。

表弁緋赤、裏弁黄色のバイカラー品種、フランス的な趣味の良さを感じさせます。30弁前後の半剣弁高芯咲き 中香種

生田緑地ばら苑 ばら図鑑 マダムメラニースベール



マダム・メラニー・スーペル 1905年 Pernet-Ducher, Joseph
Mme. Melanie Soupert  フランス yb            U8
 
淡く微妙な色彩の優しげな花が細めの枝に咲く。ティ・ローズの面影を残し、アーリー・モダン・ローズのよさを見せる。100年前の歴史ある貴重なバラです。

尖った蕾。サーモンピンク黄、大輪、半八重咲き。中程度の香り。強健。

生田緑地ばら苑 ばら図鑑 マニョーラ




マニョーラ 1961年 Kriloff, Michel フランス or   R3
Manola (Fred Cramphorn = Samoa)

紹介者
Cramphorn's Nursery / 1964年 Ilgenfritz Nursery

Peace × Baccara

縁取られたゼラニウム赤、花径13~15㎝の大輪、35~45丸弁、開くまでカップ咲き。葉は暗く、光沢がある。強健、直立性、低く茂る。多花。

生田緑地ばら苑 ばら図鑑 ミニヨン



ミニヨン 1962年 Gaujard, Jean フランス mp   R8
Mignonne     紹介者 1966年 Ilgenfritz Nursery

Mme. Butterfly × Fernand Arles

尖った長蕾、冴えたサーモンピンクの大輪、80弁、中程度の芳香。葉は革質。非常に強健。非常に多花。

生田緑地ばら苑 ばら図鑑 バッカラ


バッカラ 1954年 Francis Meilland フランス or  R2・U3・U4 
Baccara   早咲き

紹介者       Universal Rose Selection /
      1957年 The Conard-Pyle Co. 米

Happiness × Independence

フランシス・メイアンの生んだ切花用品種の傑作としてヨーロッパで随一である。

剣弁盃状咲きの大輪種。輝くような表弁、裏弁は黒味を帯び美しい。多花性で、枝は強くよく伸びる。黒星病・うどんこ病に強く、切花にも向く。

中位の球形蕾、丸弁盃状形で、通例1輪咲きになる。交雑親にハピネスとインディペンデンスをもつため弁裏に青紫みを含んだ濃い朱紅色である。花径7~13㎝の中輪、40~60弁。退色がなく、花付きに優れ、彩花量が多いため、切花用として最大利用価値がある。

直立性で、強健。葉は丸みを帯び革質、厚く濃緑色で、鋸歯がはっきりしている。低く茂る。

生田緑地ばら苑 ばら図鑑 パパメイアン




パパ・メイアン 1963年 Alain A. Meilland フランス dr
Papa Meilland                   M・Q4・R5  

紹介者 Universal Rose Selection /
      Wheatcroft Bros. and Wheatcroft & Sons 英

Chrysler Imperial × Charles Mallerin

花名は12歳で育種家を志し、「パパ・メイアン」の愛称で親しまれた初代アントワーヌ・メイアンに捧げたもの。1988年、世界バラ会連合「バラの栄誉の殿堂」入り。

強香種(ダマスクモダ ン) 

ビロードのような鮮やかな大輪咲き。オクラホマと同じ銘花クライスラー・インペリアル シャルル・マルランを親に持つこちらも花の美しさと香りを楽しめる銘花。

真紅よりも陰りを帯びた重厚な色合いで、「黒バラ」の名花として長年君臨してきた。黒バラの祖シャトー・ドゥ・クロ・ウージョの7世にあたる。クリムゾン・グローリーと共にダマスク・モダンの香りの代表品種でもある。(オールドローズと現代バラの系譜 バラの系譜編集委員会編 2009年発行 ㈱誠文堂新光社より)

尖った蕾、剣弁高芯咲きになり、花径12~13㎝、28+5弁。ビロード光沢のある黒紅色で、花質は最高。花もちと弁質がよいが花付きが悪い。誰でも作れる黒バラとしては随一と考えられる。

直立性で細立ち。1.7~2mになる大株であるが、手入れがよいと主幹は直径10㎝にも及ぶ。棘が極めて多いが、大きさは中型で、基部が広い。初め赤みを帯び、やがてブロンズ色となり、古くなると灰色となる。葉は革質、明緑色で、半照り葉。小葉は丸みを帯び、大きい。

欠点は、うどんこ病、黒点病が出ること。強健ではあるが、ときに新梢の発生が少なく、一気に窒素肥料等を施して育てると、老化しやすいことがある。

1962年にバーデン・バーデン金賞を受賞。1974年、James Alexander Gamble Fragrance Medal, American Rose Society。1988年、Hall of Fame, WFRS。

生田緑地ばら苑 ばら図鑑 パリスマーチ


パリスマーチ 1957年 Francis Meilland フランスdp  U6
Paris-Match   (同名異品種あり)

紹介者 Universal Rose Selection

Independence × Grand'mere Jenny

ローズ色に加えて紫がかった深紅色で、中心はより暗い、八重咲き。葉は革質。強健。非常に多花。

1956年、バガテル金賞。

生田緑地ばら苑 ばら図鑑 ピンクピース



ピンク・ピース 1959年 Francis Meilland フランス mp R7 
Pink Peace

紹介者
Universel Rose Selection / The Conad-Pyle Co. 米

(Peace×Monique) × (Peace × Mrs. John Laing)

中位の卵形蕾、抱え咲きの傾向はあるが、通例1輪咲きになる。花径13~16㎝、50~65弁の巨大輪。ローズピンク。ダマスク系とHT系の濃い香りをもち、香りのバラとして、また性質の強健さからも常に十傑のひとつに数えられる。長くて強い花茎。

樹は高くなり、株立ちはよい。葉は革質。

枝変わりにキャンディ・ストライプがあり、しばしばピンク・ピースに戻ることがある。

1959年にジュネーブ金賞とローマ金賞を受賞。

フランシス メイアンの傑作品種です。深いローズピンクが美しい目を引くバラで、香り、樹勢ともに良好です。ピースは作出者の命名 ではなく販売業者が名づけました。ですから作出者自らピースの名称を使ったのはこの品種だけになります。ダマスクとティーの香りを併せ持つのは、ピースと ミセス・ジョン・レインから受け継いだ。強香種

生田緑地ばら苑 ばら図鑑 ファーストレディー



ファーストレディー フランス dp 1965年  R9

生田緑地ばら苑 ばら図鑑 フェルナンダルル


フェルナン・ダルル Fernand Arles フランス Gaujard op 1949年  U3

花はオレンジサーモン色に薄い紅のぼかしが入る。フルーティーな香りで蕾は長い、株立ちはよい。

生田緑地ばら苑 ばら図鑑 フランシーヌ


フランシーヌ フランス rb 1961年  R1

生田緑地ばら苑 ばら図鑑 フレッドハワード


フレッド・ハワード フランス yb 1952年  U2

生田緑地ばら苑 ばら図鑑 プリンセスマーガレット




プリンセス・マーガレット フランス or 1968年  O

生田緑地ばら苑 ばら図鑑 ボンニュイ


ボン・ニュイ Bonne Nuit (ボン・ヌイ) フランス 1966年 

剣弁高芯咲きでベルベット光沢を持つ真紅色の黒バラです。花径約10cm、20弁で微香があります。妖艶な花色が魅 力な品種で、作出者のコンブ氏は名作出家マルランの甥にあたります。半横張りの樹形で1m程の樹高となります。中香種