生田緑地ばら苑図鑑HT（フランス）: 10月 2011

2011年10月30日日曜日

生田緑地ばら苑　ばら図鑑　メサージュ

メサージュ　1955年　Francis Meilland フランス w　　R4
Message (White Knight)

紹介者　　　　　　　　Universal Rose Selection /

　　　　　　　1957年　The Conard-Pyle Co.

(Virgo × Peace) × Virgo

種名は「使者に託した言付け｣の意味。英名ホワイトナイト＝白騎士の意。切花用品種としても、一時多く栽培された。

花はシャ－プな剣弁高芯咲き、花径10㎝、28～35弁の中大輪である。１輪咲きで無香。花色は中心にわずかにクリーム色が入る白色。尖った長蕾は、緑色みを帯びる。

樹形は直立性で、株立ちはよく、形よくまとまる。花茎は長い。葉は革質、丸みを帯びた浅緑色で、厚みがあり、かつての名花ビルゴの葉によく似ている。中位の垂直に尖った下向きの棘がまばらにある。強健種。実は結ばない。

1958年に All-America Rose Selections を受賞。

生田緑地ばら苑　ばら図鑑　モンテカルロ

モンテカルロ　1949年　Francis Meilland　フランス ob　R2
Monte Carlo　　　　　紹介者　Universal Rose Selection

Peace×無名の実生、生田緑地ばら苑に一株しかない貴重な品種です。

花径13㎝の大輪、55～60弁、剣弁咲きになるが、中心は重ねが多いのでやや乱れる。芳香。黄金色に口紅ぼかしの覆輪。ピースよりも、覆輪がはっきりしている。葉は革質、赤みのある暗緑色で、見事な照り葉。やや直立性だが、日本では樹性にやや癖がある。強健。重粘質土のほうが生育がよい。

発表当時は色彩の魅力で多くの愛好家をわかした。

1950年に National Rose Society of Great Britain (Royal National Rose Society) 金賞を受賞。

2011年10月28日金曜日

生田緑地ばら苑　ばら図鑑　カトリーヌドゥヌーブ

カトリーヌ・ドゥヌーブ　Catherine Deneuve フランス　op　メイアン　中香種　1981年　 E　

フランスの名女優の名に恥じない、おとなびた深い香りと洗練された整った花形を誇る。株立ちも美しく、おおらかに咲く。切花にもよい。半剣弁咲きの大輪種。

生田緑地ばら苑　ばら図鑑　クリスチャンディオール

クリスチャン・ディオール Christian Dior　フランス F.meilamd mr　1958年　 R2　

鮮明な赤、剣弁高芯の整形花で花径14ｃｍほど、花弁数は60ほどになります。交配に赤の銘花ハピネスを繰り返し用いて作られました。（インデペンデンス×ハピネス）×（ピース×ハピネス）。ステムが長く株立ちの良い多花性品種で、赤バラの一時代を築きました。株は直立に生長します。うどんこ病に弱いのが残念。

生田緑地ばら苑　ばら図鑑　タヒチ

タヒチ 1947年　Francis Meilland　仏 yb　　　U1･U2に各１株　　　
Tahiti

Peace × Signora

花径15ｃｍになる巨大輪で、ピースによく似た琥珀色みを帯びた黄色の地に、紅色の覆輪。ピースよりも覆輪がはっきりしている。香りは非常に良い。直立性、葉は濃緑色で、光沢がある。かつての名花。

生田緑地ばら苑　ばら図鑑　ローラ81

ローラ81　Laura '81 （Natilda) フランス　M.L.Meiland or　1974年　 E　

ひときわ目を引く鮮やかな花色で、整った花形の大輪種をゆっくり開花させる。耐寒性にすぐれる。
強香種。

生田緑地ばら苑　ばら図鑑　マリアカラス

マリア･カラス（ミス･オール･アメリカン･ビューティ）
Maria Callas (Miss All-American Beauty)

1965年　Meilland, Mrs. Marie-Louise　フランス dp

中香種　（フルーティー）　 E・N2・R8　

紹介者
Wheatcroft Bros.　英 / 1967年　The Conard-Pyle Co.　米

Chrysler Imperial × Karl Herbst

花名はイタリア・オペラの伝説のプリマドンナ。米名で呼ぶ人は少ない。

50弁にもおよぶ巨大輪をゆったりと開く。丸弁のおだやかな咲き方で、よい香りを放つ、強健に育ち、ガーデンに最適。

高芯咲きで花弁が幾重にも重なったふくよかな花形が特徴。開くにつれて外弁が剣弁または半剣弁、中央部が丸弁または半剣弁になる。ローズピンクで、裏弁はやや薄い。気温が低いときはかなり濃くなり、赤色に近くなることがある。開花後クリサンティミン色素の増量で、濃桃赤色から濃緋赤色に変化することも多い。花茎10～13㎝、弁質はよい。蕾は丸く大きい。通常１輪咲きで、花もちよく、親から受け継いだ豊かな香りがあり、濃いローズピンク系では、寒冷地を除き、名花として世界に広まっている。

半横張り性で、がっちりとした株になり、枝も太い。樹高は1.5～1.8ｍになり、大型であるがまとまった株立ちとなり、庭園用の名品種である。新梢の新葉は、初め赤みが強いが、すぐにブロンズ色になるものが多い。棘はやや多いほう。小葉は丸みのある大葉で革質、半光沢があり、濃緑色。葉脈ははっきりし、HTのコンフィダンスと並ぶ美葉。小花柄には微細な緑色の刺毛、腺毛が多い。樹勢が強く、耐暑性、耐寒性があり、育てやすい。

1966年にポートランド金賞、1968年に All-America Rose Selections を受賞。